ハロウィン

少しずつ暑さもやわらいで、秋の気配を感じてくると、スーパー店頭やスイーツショップもハロウィン仕様になってきますね。テーマパークや地域でもハロウィンイベントを開催するところが多く、日本でも今や秋の一大イベントとなっているハロウィン。

ハロウィンの装飾としてパッと思いつくのは、カボチャやお化け、魔女、といったビジュアル。

ではなぜそれらが、ハロウィンを代表するアイコンなのか・・? ハロウィンとは?

今当たり前のように楽しんでいる「ハロウィン」のルーツ、意味を紐解きます!

ハロウィンってなに?

⇒ハロウィンHalloween という言葉は、キリスト教のすべての聖人と殉教者を祝う諸聖人の日の前夜祭 Hallowed evening(ハロウドイヴニング)に由来しています。

ハロウィンハロウィン、あるいはハロウィーン(英: Halloween または Hallowe’en、愛: Oíche Shamhna)は、 毎年10月31日に行われる夜の祭りである。 カボチャやカブをくりぬいて作る「ジャック・オー・ランタン」(Jack o’lantern)を飾ったり、子どもたちが魔女やお化け… 67キロバイト (9,135 語) – 2023年9月3日 (日) 03:00

ハロウィンもしくは、ハロウィーンという言葉は、キリスト教に由来する11月1日の諸聖人の日(一年のうちのある一日にすべての聖人と殉教者を祝う日)の前の晩である”Hallowed evening(ハロウドイヴニング)” “holy Evening(ホーリーイヴニング)”を意味しています。

スコットランド語では、eveは、evenといい、発音がeenとなることから、All Hallows Evening (すべての聖人の日)がHalloweenとよばれるようになりました。

ハロウィンは、10月31日に様々な国で毎年行われる祭りとなっています。

◆hallow:崇める、清める、神聖なものとする

ハロウィンの起源

ハロウィンの起源については、いくつかの説があります。現代のハロウィンの習慣には、古代ケルトのサウィン祭り、古代ローマのポモナ祭り、パレンタリア(死者の祭り)、さらに、キリスト教の影響があると考えられています。

古代ケルトのドルイド(祭司であり政治的指導者でもあった)の信仰では、1年の始まりは、冬の始まりのSamhain=11月1日の前日の日没。この10月31日の夜、篝火をドルイド(祭司)が炊き、作物と動物の犠牲を捧げます。この時期には、霊界とこの世の間を自由に行き来ができると信じられていました。

この祭りでは焚いた篝火に屠殺した牛の骨を投げ込み、篝火が燃え上がると、村人たちは、他のすべての火を消して厳粛に過ごし、翌朝、この篝火から持ち帰った火を自宅の炉につけ、これによって、シーと呼ばれる悪い妖精などの悪霊が寄ってこないようにしました。

ケルトの十字架
ケルトの十字架の周りで踊る子どもたち

このような習慣があったところに、起源1世紀ごろ、ケルト人のいたブリテン島に、ローマ人が侵入。偶然にもローマ人文化では、このSamhainと同時期の11月1日頃に、果物や果樹の女神ポモナを称える祭りがあり、このローマの祭りとSamhain(ソーウィン、サウィン、サムハイン)の祭りが混合したと考えられています。(ここで古代ローマの死者の祭り、パレンタリア(シンボルカラーが黒)も加わったという説もある)

一方キリスト教で「諸聖人の日」というのがありました。これは、カトリック教会では609年に導入され、当初は5月13日に祝われていましたが、835年にローマのカトリック教会が11月1日を全ての聖人を礼拝する万聖節としました。(アイルランドなどの民衆に深く根付いているサウィン祭に教会の行事を合わせるという意図があったとされる)

ハロウィンが祝祭日となったのは、19世紀以降。 アメリカに、アイルランド、スコットランドからの移民がたくさんやってくるようになり、アメリカで定着。

現代のキリスト教会では、ハロウィンの習慣は、キリスト教の行事ではないとするのが一般的で、教会行事ではなく、娯楽としてなら、参加してもよいとする教会も多いようです。

トリック・オア・トリート

⇒「お菓子をくれないと、いたずらしちゃうぞ!」

trick or treat

仮装した子どもたちが隣家の玄関の前に立ち「Trick or Treat!」というと、近所の人が玄関をあけて、お菓子をくれるという習慣。

このトリック・オ・トリートの習慣は、北アメリカでは1920年代後半頃からでてきました。10月31日の午後5:30-9:30頃に行われ、この行事に参加してもよいという家庭はその印に、玄関まわりに蜘蛛の巣(人工)や骸骨、ジャックオーランタン(かぼちゃをくりぬいて作るランタン)などを飾り付けておきます。

トリック・オア・トリートの起源

トリック・オア・トリートは、中世後期のキリスト教のsoulingの行事に似ています。貧しい物乞いが11月1日の諸聖人の日Hallowmasに玄関を訪ね歩き、11月2日の全ての死者の魂のために祈りを捧げる日:All Souls Dayに、死者のための祈りと引き換えに食べ物を受け取るという行事です。

仮装をするという習慣は、悪霊と同じ姿になり、悪霊を鎮めようとするケルトの伝統にまでさかのぼります。

トランク・オア・トリート Trunk or Treat

近年では、「Trunk or Treat」という行事が北アメリカではよく見られるようになっているようです。教会や学校の駐車場で、参加者が車のトランクにのせたお菓子やジュースを、仮装してくる参加者に振る舞い、場合によっては一緒にバーベキューを行う形式もあったりとその形式は地域によってさまざまで、子どもたちが各家を訪ね歩くよりも安全で、親も管理しやすい、皆でハロウィンを祝うスタイルです。

教会などでは、普段教会から足が遠のいている地域の人や友人などが教会を訪問するきっかけとなるようこのTrunk or Treatを教会の駐車場などで行うようにいるようです。

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ハロウィンの仮装

これまで見てきたようなルーツをもつハロウィンにおいて仮装をする意味は、悪霊と同じ姿になり、悪霊を鎮めようとするケルトの伝統、もしくは、あの世に連れていかれないように悪霊と同じ姿をしてまぎれる、など諸説ありますが、いずれにせよ、大元は幽霊や魔女など悪役に仮装するものでした。

今はハロウィンといえば、大好きなキャラクターやプリンセスの仮装を楽しむイベント! 憧れのプリンセスに仮装するもよし、おうちにあるお洋服で●●風コーデ、を楽しむもよし。食卓にかぼちゃ料理を並べてみたり、パンプキンスイーツをつくってみたり!

思い思いのスタイルで、ハロウィンをお楽しみください!

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